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資材供給途絶BCPたたき台(訪看・看多機・やさしえ)
目的
ホルムズ海峡封鎖のような燃料・ナフサ・物流停滞が長引いたときに、やさしい手諏訪の訪看・看多機・やさしえで「何を」「何日分」持つかを、まずは共通言語としてそろえるための簡易たたき台です。
前提
- これはたたき台です。最終確定には、各拠点の利用者数・重症度・1日使用量・保管場所を反映してください。
- 方針は「全部を30日分持つ」ではなく、命に直結するものを厚く、代替しやすいものは薄くです。
- 燃料は法規制があるため、拠点に大量備蓄する前提ではなく、車両運用ルールと調達先確保で持たせます。
1. 基本方針
優先順位
- 命に直結するケア
- 医療処置
- 服薬継続
- 食事・水分
- 排泄
- 感染対策
- 重大事故を防ぐための物品
- 照明
- 連絡手段
- 衛生維持
- 送迎・訪問継続
- 通常業務の快適性を上げる物品
- 事務消耗品
- 代替可能な日用品の上積み
日数の考え方
- 3日:初動で止めない最低線
- 7日:現場が自力で踏ん張れるライン
- 14日:標準目標
- 30日:本部主導で確保・共同購入・代替運用を前提に持つライン
数量の出し方
必要数量 = 1日使用量 × 目標日数 × 1.2
まずは直近1か月の実績から「1日使用量」を出し、20%上乗せして設定します。
2. 共通で持つべきもの(全事業共通)
| 区分 | 品目 | 目標日数 | 考え方 |
|---|---|---|---|
| 感染対策 | 使い捨て手袋 | 14日 | 不足すると医療・排泄・清潔ケアが止まるため最優先 |
| 感染対策 | サージカルマスク | 14日 | 職員用を中心に確保 |
| 感染対策 | 手指消毒剤 | 14日 | ボトル本数ではなく使用量換算で管理 |
| 感染対策 | 環境消毒剤・清拭用品 | 14日 | 代替候補も決めておく |
| 衛生 | ゴミ袋・感染性廃棄物袋 | 14日 | ゴミ袋は見落としやすいが停止影響が大きい |
| 衛生 | トイレットペーパー・ペーパータオル | 14日 | 共通衛生物品として本部管理も検討 |
| 電源・通信 | 懐中電灯・ヘッドライト・乾電池 | 3日 | 停電時の最低ライン |
| 電源・通信 | モバイルバッテリー・充電ケーブル | 3日 | 連絡・記録継続に必須 |
3. 訪問看護の目標備蓄日数
訪問看護の考え方
事業所在庫だけでなく、利用者宅で切らさないことが最重要です。特に処置物品は「事業所在庫」と「利用者宅在庫」を分けて考えます。
| 品目 | 目標日数 | 備考 |
|---|---|---|
| 車両燃料 | 5日運行可能 | 各車両半分以下で帰庫しないを原則化 |
| 使い捨て手袋 | 14日 | サイズ別に持つ |
| マスク | 14日 | 職員携行分も含む |
| 手指消毒剤・環境消毒剤 | 14日 | 携行用小分けも確保 |
| ガーゼ・ドレッシング材・テープ | 7日 | 汎用品は事業所在庫で吸収 |
| 吸引関連・経管栄養関連・カテーテル関連 | 利用者ごと7日 | ハイリスク利用者宅に予備在庫を置く |
| 褥瘡・創処置の主要資材 | 利用者ごと7日 | 代替可能品も一覧化 |
| 訪問バッグ内の予備衛生物品 | 3日 | 最低限の巡回が止まらない量 |
| モバイルバッテリー・ライト | 3日 | 1人1セットを基本 |
訪看の追加ルール
- 酸素・吸引器・電源依存機器がある利用者は、物品在庫だけでなく停電時対応表を個別に作る
- 主治医・薬局・医療材料業者ごとに、代替連絡先を2系統持つ
- 処置物品は「事業所で持つ物」と「利用者宅で持つ物」を分けて棚卸しする
4. 看多機の目標備蓄日数
看多機の考え方
通い・泊まり・訪問が切り替わるため、施設内在庫と在宅持ち出し対応の両方が必要です。
| 品目 | 目標日数 | 備考 |
|---|---|---|
| 飲料水 | 3日 | 利用者・職員分を分けて計算 |
| 主食・簡便食・とろみ対応食 | 3日 | 調理困難時でも提供できる形で持つ |
| 使い捨て手袋 | 14日 | 排泄介助量を反映 |
| マスク | 14日 | 通い利用増にも耐える設定 |
| 手指消毒剤・環境消毒剤 | 14日 | 共用部消毒分を厚めに見る |
| おむつ・尿取りパッド・防水シーツ | 7日 | 重度者分は別枠で管理 |
| 清拭・口腔ケア・洗浄用品 | 7日 | 入浴縮小時の代替に必要 |
| ゴミ袋・洗剤・ペーパー類 | 14日 | 衛生維持に必須 |
| 利用者ごとの内服薬 | 7日 | 本人・家族・薬局と事前調整 |
| 送迎・訪問車両の燃料 | 5日運行可能 | 半分ルール+優先送迎の基準を決める |
| 照明・電池・充電機器 | 3日 | 夜間泊まり対応を前提 |
看多機の追加ルール
- 通い停止時に訪問へ切り替える利用者候補をあらかじめ決める
- 宿泊者増に備え、寝具・衛生物品は通常+2〜3名分を別枠確保する
- 送迎は、全員維持ではなく医療依存度・家族代替可否で優先順位を決める
5. やさしえの目標備蓄日数
やさしえの考え方
生活継続が中心です。水・食・排泄・服薬・感染対策の5本柱で見ます。
| 品目 | 目標日数 | 備考 |
|---|---|---|
| 飲料水 | 3日 | 入居者・職員分を見込む |
| 主食・副食代替・やわらか食対応 | 3日 | 簡便調理で回る物を優先 |
| 使い捨て手袋 | 14日 | 介護・清掃・配膳で使用 |
| マスク | 14日 | 職員中心、来訪者分は最小限 |
| 手指消毒剤・環境消毒剤 | 14日 | 共用部を想定して厚めに持つ |
| おむつ・尿取りパッド・清拭用品 | 7日 | 介助量が多い入居者を別管理 |
| トイレットペーパー・ペーパー類・ゴミ袋 | 14日 | 施設運営に直結 |
| 入居者ごとの内服薬 | 7日 | 本人・家族・薬局と共有 |
| 照明・電池・充電機器 | 3日 | 夜間見守りを優先 |
| 清掃・洗濯の最低限消耗品 | 7日 | 感染拡大防止に必要な範囲 |
やさしえの追加ルール
- 食事提供は通常メニューにこだわらず、安全に出せるメニューへ簡素化する
- 入居者ごとの服薬は、7日分確保を家族・薬局と共有目標にする
- 排泄物品は使用量差が大きいため、重度者上位5名を別枠で管理する
6. 本部で別管理したい共通予備在庫
| 品目 | 目標日数 | 役割 |
|---|---|---|
| 使い捨て手袋 | 7日 | 拠点間融通用 |
| マスク | 7日 | 急な感染拡大対応 |
| 手指消毒剤・環境消毒剤 | 7日 | 欠品拠点への横持ち用 |
| ゴミ袋・ペーパー類 | 7日 | 物流停滞時の穴埋め |
| 清拭・口腔ケア・衛生物品 | 7日 | 看多機・やさしえ支援用 |
7. 発注・警戒ライン
| 残日数 | 対応 |
|---|---|
| 14日以上 | 通常運用 |
| 10日未満 | 管理者が発注確認・代替候補確認 |
| 7日未満 | 本部共有・拠点間融通の検討開始 |
| 3日未満 | 優先使用に切替・代替品運用・新規消費抑制 |
| 1日未満 | 緊急調達・サービス縮小判断を含めて経営判断 |
8. まず最初に数字を入れるべき項目
- 訪看:手袋、マスク、消毒剤、車両燃料、処置材上位10品目
- 看多機:水、食、手袋、排泄物品、消毒剤、送迎燃料
- やさしえ:水、食、手袋、排泄物品、消毒剤、服薬7日確保率
おすすめの進め方
- 各拠点で上位10品目だけ先に実数化する
- 1週間以内に残日数管理表を作る
- その後、対象品目を20〜30品目へ広げる
9. 月1回チェック用テンプレ
| 拠点 | 品目 | 1日使用量 | 現在庫 | 残日数 | 目標日数 | 不足対応 |
|---|---|---|---|---|---|---|
10. このたたき台で次に決めること
- 本部在庫をどこに置くか
- どの品目を拠点持ち、どの品目を本部持ちにするか
- 車両燃料の優先順位(訪看・看多機送迎・営業車)
- 代替品リストを誰が管理するか
- 月1回の棚卸し責任者を誰にするか
ひとことで言うと
まずは、訪看は医療処置7日・感染対策14日・燃料5日運用、看多機とやさしえは水食3日・排泄7日・感染対策14日を基準線にすると、実務で回しやすいです。